東大大学院・Y-GSA 建築学専攻 合格体験談

合格体験談

サイトの管理者である私の合格体験談を紹介します。

私は2024年度入学の大学院入試で東京大学大学院Y-GSAに合格しました。

私は約半年の大学院浪人を経ており現役時代では東京藝術大学大学院に合格しましたが、自分の進むべき道を考え直した末に入学を辞退しました。

全く対策の異なる3校を受験した経験から、これから現役で大学院を受験する方や大学院浪人を検討されている方の参考になれば嬉しいです!

スケジュール

現役時代ではなく、浪人時代のスケジュールをお伝えします。また、藝大受験の際にポートフォリオを制作していたため勉強と即日設計のスケジュールとなります。

2月

仙台デザインリーグに向けて卒業制作をブラッシュアップ

3月

上旬:東京大学大学院を志望先に決める TOEFL ibtの勉強を開始

中旬:東大の先輩(意匠系)の連絡先を入手し、zoomにて内部の情報を教えて頂く

3月18日 Y-GSAを第二志望先に決める

3月22日 1回目TOEFLの受験(場慣れ程度で受けるもスコア30台で撃沈)

3月28日 TOEFL対策のオンライン英語塾に通い始める(志望研究室の先輩がスコア60台で合格していたため、スコア60を目標に入塾

4・5月

生活費を賄うためアルバイトをしながら、週3回のTOEFLレッスン(建築の学科試験勉強はほぼできていない)

5月31日 2回目TOEFLの受験(後日届いた結果はスコア53でしたが、通用する自信がなかったためこの日にTOEICの対策に移行)

6月

6月10日 1回目TOEICの受験(TOEFLの撃沈から10日間のみの対策で結果はスコア795でした。)

6月11日 ようやく建築の学科試験対策がスタート(遅すぎる!)

6月12日 単語帳(ANKIというアプリ)に教科書やY-GSAと東大過去問20年分の内容を一問一答形式で入力開始(ANKIでカバーできない構造などの分野も同時に勉強開始

6月29日 東京大学大学院の出願開始 志望動機の文章制作開始

7月

7月10日 ANKIに必要な情報をだいたい入力完了 (3000枚程度) 東大過去問20年分の演習開始

7月18日 Y-GSAの出願開始

7月21日 即日設計の対策開始(東大とY-GSAの問題を交互に週1・2回ペース)

8月

8月11日 Y-GSA過去問20年分の演習開始

8月22,23日 Y-GSA試験期間

8月24日〜 東大受験まで残り1週間で苦手な構造に取り組み、2日に一回の即日設計

8月29日~9月1日 東大大学院試験期間

9月

9月6日 Y-GSAの合格発表(合格

9月7日 東大大学院合格発表(合格

アプリで1日の勉強時間を管理していましたが、最低10時間、平均12時間程度でした。

以上が私の浪人時代のスケジュールです。反省点としては英語に勉強時間を割きすぎたことによって学科対策で最後まで不安要素を残してしまったことが挙げられますが、ほぼ毎日学部時代の同期(後にイギリスのAAスクールに合格)と勉強していたためモチベーションを維持できたことが合格につながったと思います。

英語

私は東大大学院とY-GSAのどちらもTOEICのスコアを提出しました。

東大はTOEFL ibtのスコア提出を推奨しているため、私も当初はそちらの勉強をしていましたが苦手なリーディングとスピーキングを伸ばすのが難しく途中からTOEICへと移行しました。

東大ではこれまで日本語だった授業が英語に変更されているように、近頃英語教育に力を入れているため受験で求められる英語のスコアがTOEFLのみに移行している傾向があります。(2024年追記)

Y-GSAはTOEICのスコア800で100点満点の換算をしてくれますが、TOEFL ibtはスコア90で100点満点なのでTOEICの方がコスパは良いと思います。

また、東大は英語スコアで足切りがあると言われていますが明確な足切りというより倍率の高い研究室で学科や即日の点数が競った時の指標になる程度とも言われており、あくまでも学科と即日が重要な試験であることには変わりありません。

学科試験

東大は建築計画・建築史・構法・環境工学・構造の五つの科目からなる専門課題Ⅰとその中からさらに専門的な問題が出題される専門課題Ⅱの試験が出題されます。

意匠系を志望の方は専門課題Ⅱで即日設計を選択することができます。(即日設計で環境系の研究室に合格した同期もいます。)

個人的には構造が一番苦戦しました。構造以外の科目は先輩から教えていただいた教科書の内容と一級建築士試験の教科書の併用で対応できましたが、構造は微分や積分を用いた解法があるため難易度が多少高い印象ですが過去問を理解すれば本番で解ける実力を身につけれると思います!

Y-GSAの受験では建築計画・構法・環境工学・構造を学科試験で選択しました。東大の試験範囲である都市計画や建築史の選択も考えましたが、難易度から以上の四つで受験をしました。過去に出題された問題が多く出るため、個人的には過去問から傾向を把握しやすいと思います!

即日設計

東大は4時間の試験で建築面積や用途条件が多く課されるため、短時間で建築計画的に良いまとめかたを提示することが重要です。ウワサ程度ですが、東大の即日は減点方式を採用しているらしく色彩の配置などの絵としての美しさの加点などはないと考え対策を進めました。

あまりにも汚いのは減点になると思いますが、要求を時間内にエスキスし表現をする練習をこなしていきましょう!また、面接時に即日設計のコンセプトを聞かれた友人はいましたが、試験内容が話題となることはあまりありません。

Y-GSAは5時間の試験で年によって傾向が大きく異なります。最近は住宅と公共施設が交互に出題されているような印象なので、どちらのビルディングタイプも対策しておくのが無難です。面接時にコンセプトや形態の意図を聞かれることがあるので、本番で伝えきれなくても即日設計をカバーできる可能性もあります。

さいごに

私は大学院浪人という立場から勉強時間を多く確保できたように思われるかもしれませんが、生活費の工面と並行していたためあまり時間的な余裕はありませんでした。

過去問を少しずつ消化していく勉強方法もあるかと思いますが、志望校の過去問と解答を早く入手し傾向から対策を立てていくのが一番の合格への近道だと考えています!

この記事を読んでくださった方の一助となれば幸いです。試験勉強頑張ってください!!!

質問があればコメントにてお答えしますので気軽にお問い合わせください。

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